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道の先には……22

【テオブロ、いい加減なことを言うでないぞ】
小太りのおっさん改めテオブロ(胡散臭いので、敬称略!)は眉にしわを寄せてそう言う王様に、胸を張ってこう言った。
【いい加減ではございません。よくご覧ください、殿下の髪や肌はもっと淡かったはず、セルディオはこれほど小さくはなかったと思いますぞ。
それに、こやつは殿下が襲われたのがリルムの町だと言っておりましたが、私がその報を聞いたのはトレントの森。話が違います】
大臣クラスの自信満々の発言に、騎士たちがさっと身構える。
 確かに先輩はちょっと染めていて真っ黒ではないけれど、それはあくまでも日本のビジネスライフにひっかからない程度の茶色だ。肌はこの色が生まれつきなんだから仕方ない。……にしても、どーせ僕はチビですよ! 改めて言うことないじゃないですか!! でも、これで僕はこのテオブロって奴が王子とセルディオさんを襲った真犯人だとわかった。
【ふぅーん、テオブロさん、王子たちが襲われたのはトレントの森だった訳ね】
【そうだ、リルムの町ではないわ。トレントの森奥で殿下らしき者が魔物に切り裂かれていたと報告が……】
【なにっ、確かに、トレントの森と言えば街道沿いを行くよりは近道で、あの在のセルディオとならば行っても不思議はなかろうが、わしはその様な報告は聞いておらんぞ!】
テオブロの言葉に王様の声が裏返る。へぇ、セルディオさんってお城に住んでないとは聞いていたけど、森に住んでるんだ。いかにも魔法使いっぽい。
【へぇ、王様も知らないことを知ってるんだ、テオブロさんってば】
【何が言いたい! わしは余計なことを耳に入れて王に心配をかけまいとだな……】
【ふふふ、確かに僕たちは本物の王子と魔法使いじゃない、日本って国から飛ばされてきた、なんてことない異世界人ですよ】
ちょっぴり歯切れの悪いテオブロの答えに、僕は軽く笑いながらそう返す。
【び、ビク!】
「宮本、自分で言ってどうする!」
その答えに、エリーサちゃんも先輩も一瞬で青ざめた。
【ほほう、取り繕ってもボロが出ると解ってあっさり認めおったか。この偽王子たちをひっ捕らえよ!!】
テオブロはしてやったりという表情で騎士たちにそう命じた。だけど、それがウソだったら、とんでもない不敬罪だし、本物のセルディオさんは『希代の魔法使い』と呼ばれるくらいの人だから、何か術を仕掛けてくるんじゃないかと思って騎士たちはゆっくりしか近づけない。
【何をしておる、早く捕らえぬか!】
【ちょっと待ってくださいよ。確かに僕たちは本物ではないから、王子様たちが襲われた状況は全く知らないです。
でも、あなたは僕たちが偽物だって最初から判っていた。どうしてですか? 本物の王子様はもうこの世にいないと知ってる、そういうことですよね】
【な、何が言いたい!】
【あなたが王子様がいないと断言できるのは、あなたが……いえ、あなたが直接手をくだしたのでは勿論ないでしょうが、あなたの手の者が王子様たちを闇に葬った、そういうことことなんじゃないですか?】


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