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ソシテ、ボクハ壊レテイク…切り取られた青空-いと-19

ソシテ、ボクハ壊レテイク…


私はあれ以来、一度もブログ更新をしていなかった。目標を達成してから摂取カロリーを上げたもののカロリー管理も続けていたのだが、それも止めて普通に食べていた。普通に食べているつもりだが、ダイエットしてきた食生活が当たり前になってしまった今、急にリバウンドするということはなかった。

あの電話から何日経った頃だったろうか、夕方会社から帰宅した途端携帯に着信があった。番号だけの着信に、一度は間違いかと思ってそのままにしたが、またかかってきたので取った。

「あの…エイプリルさんですか。」
「ええ、そうですが。」
それは、若い女性の声だった。エイプリルということは、オフ会のメンバーか…
「私、設楽香織-エルです。」
「ああ、エルちゃん、どうしたの?」
そういえば、オフ会の写真を送ってくれると言うので、住所と携帯番号も書いた覚えがある。
「私今、○○の駅にいるんです。会ってもらえますか。」
私は駅名を聞いて驚いた。私の家の最寄り駅だったからだ。
「とにかく、駅まで行くよ。」
しかし、住所1つでここまで来た?一体何のために…
私は訳も分からぬままその最寄り駅まで車を走らせた。とりあえず彼女を乗せて岐阜羽島まで行けば、まだ新幹線はある。常磐線はどうなんだろうか…そんなことを考えながら。

「どうしたの、いきなり。こっちの方に用事でもあって寄ってくれた?」
彼女の何か思いつめたような表情を見ながら、たぶんそんなことはないだろうと思いながら、私はとりあえずそう尋ねた。彼女はうつむきながらゆっくり被りを振った。
「とにかく乗って、岐阜羽島まで送るよ。」
私がそう言うと、彼女はものすごく悲しげな目をして車に乗り込んだ。

車が走り出してからしばらくして、彼女はやっと口を開いた。
「エイプリルさんは…エイプリルさんもブログ止めちゃうんですか。」
それは細く消え入りそうな声だった。私はそれに答えることができなかった。
「かりんさんが突然ブログ止めちゃったからですか?何となくエイプリルさんはかりんさんのこと好きなんじゃないかとは思ってましたけど、そんなので止めちゃうんですか?…」
そして、いきなりかりんの名前を出してきた彼女…だが、まだかりんの名前を聞いて冷静で入られるほど私はこの時大人ではなかった。
「僕がかりんのことが好きだって?!…それがエルちゃんに何の関係がある!!」
かろうじて路肩に車を止めて、私は自分でもビックリするような大声で怒鳴っていた。
「関係あります!私、エイプリルさんが好きだから…まだ一緒にいて欲しいから…急にいなくなっちゃうなんて嫌です。このままだとエイプリルさんブログやめちゃう…そう思ったら、いてもたってもいられなくなったんです。」
彼女が私を…?噓だ!彼女はコメントだけで、かりんのような個人的なやり取りなんて何もなかった。
「好きだなんてそんなこと、軽々しく言わないでくれ!そうさ、僕はかりんを愛していた、彼女もね…僕らはそういう関係だったんだよ。でも、彼女は結局家族を選んで僕の前から姿を消した…」
「…」
「大体、ネットでなんかで本当の愛が育つはずがないんだ!僕がバカだっただけだよ。だから、君の今の僕を好きな気持ちもきっと妄想さ!!」
「そんな、妄想だなんて…ひどい。」
彼女は手を顔に当てて泣き出した。
「じゃぁ何かい、君は今すぐ僕の家族になれるとでも言うのか?それじゃぁ、別の女のことを思う男の子供を産むことができるのか?…子供がいなきゃ、かりんは僕のところに来てくれたはずなんだ…僕はあいつに負けた訳じゃない…」
めちゃくちゃな論理-ソシテ、ボクハ壊レテイク…-

車をUターンさせ、私は今度は自宅に向かって車を走らせた。




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