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埋火6

「でも、亮平のところには行きたくたって行けなくなってた。私が修司のことを知ったのは、つい最近のことだし、そうでなくても、亮平は私と別れたすぐ後エルちゃん…奥さんのハンドルネームなんだけどね…本名の香織さんって呼ぶよりやっぱりそっちの方がしっくりくるわ…と結婚して、程なく息子さんが生まれた。普通、ネット落ちしてたらそんなこと知らなくていいはずなのにね…」
加奈子さんは画面の【カンナ】ちゃんを優しくあやす様に見ながら話を続けた。
「修司の友達が岐阜にいてね、なんとその息子さん同士が友達になっちゃったらしくて…偶然修司が電話したとこにエルちゃんが居合わせたらしいの。偶然を装って3年後エルちゃんが亮平を連れてお店に来た時には、思わずフリーズしちゃったわよ。」
「うわっ、きつっ。」
何なの?3年も経ってるのに、かつての彼女のとこに乗り込んできたわけ?!
「でも、なんとなくエルちゃんの気持ちは解かったのよ。私たちが付き合っていた時から、エルちゃんは亮平のことを好きだって気付いていたから…修司の友達なら、きっと私たちがずっと仲良く過ごしているように言うだろうしね。ホンの遊びのつもりだったんだろうと、怒ってたんだと思う。遊びじゃなかったけど、選べないなら『結局同じことだ』とあの時亮平にも言われたし。」
そうだ、どうせ選べないのならひと時の気の迷いだと思った方が良い。そう思って、私も秀一郎を突き放した。あれから、急速に明日香に歩み寄っていった彼に、私は寂しさも感じているけど後悔はない。何より私にはこの子たちが残った。
「ちょっとホッとしました。修司さんが、『加奈子が荒れてる』って言ってたから、内心心配してたんです。」
「修司、そんなこと未来ちゃんに言ったの?ま、でも荒れてたのはホントだからしょうがないかな。」
「ホント…なんですか?!」
「ええ、女の瀬戸際だからね、私。」
加奈子さんはそう言って笑った。
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