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こうなりゃ、やってやろうじゃん!-HANABI4

こうなりゃ、やってやろうじゃん!


「ま、とにかくこーいうアブナイもんは納めろや。姫様が絶対にこの時代に居ないって保証はないんだし…」
俺が苦し紛れにそう言うと、一之助はまた色めいた。まったく…単純な奴。
「姫様はやはりこの時代におるのか!」
「解んない。解んないけどよぉ、本山さんがここに居るってなんか理由とかありそうじゃない?そう言うのSFのお決まり事だし…そうそう、物事にはさ、何でもちゃんと理由がある…様な気がする。」
こんなんで丸めこめる訳ゃねぇよなぁと思いつつ、俺は畳みかけるようにそう言った。
「そうじゃな、何事にも理由がある…拙者がこの訳の解らぬ世界に来たのにも意味があると言うか。」
すると、一之助は考え込みながらそう返した。
「そうそう、そう言うこと。それに、俺もその姫様探しに付き合うよ。ま、乗り掛かった船って奴で。」
こうなりゃ、やってやろうじゃん!宿題は気にならないっちゃウソになるけど、こんなアブナイ奴を放っておけるほど、俺は非情にはなれなかった。
「かたじけない。拙者、高橋殿より他に今は頼るものはない故、よろしくお願い仕る。」
俺が姫様探しを手伝うと言うと、一之助はそう言って深々と頭を下げた。
「礼なんていいよ、それより高橋殿ってのは止めてくんない?圭治で良いよ。年上のあんたに、丁寧に言われるとなんか気色わりぃ。」
それに対して俺はそう言ったけど、よくよく考えてみると俺一之助の歳聞いてないんだっけ。それで俺はそれこそ軽い気持ちで、
「そもそも、あんた幾つ?」
と聞いたんだが、帰って来た一之助の答えに俺はひっくり返った。
「拙者か、拙者はこの春十八になったが?」
「じゅっ、じゅうはちぃ~!!」
「何をビックリしておる。」
一之助は俺が目を白黒させてるのを首を傾げて見ている。
「んな、バカな…俺よか一個上だけ?!」
「では、圭治殿は十七か。やはりな。でかいなりをしておるから拙者よりは年若いとは言え、そんなには離れておらんとは思っておったが。」
一之助はうんうんと頷きながらそう言った。
うわぁ、18かよぉ…ちょんまげ結ってるときにはマジ30以上に見えたぜ。ああ、でもかろうじて年上だ。俺は、一之助が俺に『一体幾つに見えたんだ』とツッコミを入れてくるんじゃないかとビビったが、そんなことはなかった。
「では、拙者の事も一之助と呼んでくれ。その方がお互い親しみも湧くだろう。」
一之助はそう言っただけだった。
「お、おう…じゃぁ、あんたも殿はなしだぞ。俺のが年下なんだからさ。」
俺はそれにつっかえながらそう返した。
「相解った。」
「そうと決まれば、出かけるぞ!」
「早速姫様を探していただけるか。」
「もちろん探すけどさ、ついでに服も買おうぜ。」
その服雅美のだし、も一つ言うとそのジャージ、学校の体操服なんだよな。早く返しとかねぇとあいつに殺される。
俺は一之助の荷物の一式を自分の部屋のクローゼットに放り込み、玄関で一之助にあう靴を探した。一之助が履いていたのは草鞋だったし、それももうかなりボロだったからだ。
俺は下駄箱の隅に小学生の頃のビーチサンダルを見つけた。これなら、草鞋に似てる。で、履かせると、ピッタリだった。

「さぁ、行くか。」
表に出た俺は、そう言って後ろにいた一之助をみた。臙脂のジャージを着た小柄なスキンヘッドの眼付の鋭い男。アンバランス極まりないその姿は、どっか滑稽だった。それに、よく見ると髷のあったとこは日に焼けてなくてまだら…俺はそれに気づいて吹き出してしまった。
「圭治ど…否、圭治、何か面白いものでもあるのか。」
「い、いや…何でもない…」
だけど、それを一之助に知られたら、あいつは俺の部屋に戻って槍を持ってきて突かれそうだ。俺は必死で笑いを堪えた。
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