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ある日空から降ってきたのは??-HANABI1

ある日空から降ってきものは??


「あちぃ~、集中できねぇ~!!後3日だよぉ…やっべ~!!」
俺はそう叫びながら必死に答えを埋めていた。書いているのは高校の夏休みの宿題、数学のワーク。答えが配られてるのに、一から解くなんて面倒なことはもうしてらんない。とにかく埋めることに集中して、丸写しだけど、丸写しに見えないように答えを書く。ま、ワークの口調を教科書の口調に直す程度だけどな。

俺はふと外を見た。その時、上から何やら大きな黒い塊が降って来た。

‐ドサッ‐
それは鈍い音を立てて、庭に落ちたようだった。隕石??でも、かなり大きかったぞ!俺は2階の自分の部屋からそんなに広くもない庭を覗き込んでビックリした。庭の中で全身黒ずくめの男が倒れていたのだ。さっきの物体が通りすがりの人を直撃したか?!だけど、それだと俺んちの中で倒れはしないはずだから、もしかしてこいつが空から降って来た?!何か解んないまま庭に下りてそいつを間近で見た。上からだとどんな服だったか分かんなかったが、そいつはこのくそ暑いのに鎧装束に陣笠っていう、なんかすっごく時代錯誤な恰好をしていた。テレビのロケ?田舎町だからって町興しに時代祭りでも企画した?どっちも話題にゃ登っちゃなかったけど…
そんな事を思いながら、俺はそいつを揺すぶり起こした。
「大丈夫か?おっさん。おいってば!」
うへっ、こいつすごい汗じゃん。そりゃ、こんな恰好じゃ熱中症にもなるよなぁ。そう思って俺はとりあえず被ってる陣笠の紐に手をかけた時だった。
「おのれ、何奴!」
そいつはいきなり目を覚ますと機敏に立ち上がり、そう言うといきなり俺の腕を掴んでひねり上げた。
「痛ってぇ!何しやんだよ!!」
「いきなり寝首を欠くとは卑怯なり!」
「は?!寝首を欠くって…ぶっ倒れてたのを助けようとしたんだぜこっちは!」
「拙者を助けた…?そうじゃ、ここはどこじゃ。姫様はどこにおられる!」
俺が怒鳴ると、そいつは俺から手を離してそこいらをきょろきょろ見回した。それにしても、この格好の上に姫様かよぉ…。
「本当に姫様はどこなんじゃ。城は…森は…」
辺りを見回した後、そう言うと男はへなへなと涙目で座りこんでしまった。
「な、おっさん、これってテレビのロケ?ドッキリか何か?一般人向けのもあるから、それ?なら早く、ネタばらしにしようぜ。」
俺はそんな状態の男にそう声をかけた。それが俺がこの状況で一番納得できる回答だったからだ。
「さっきから聞いておると、その方の言い様、とんと解らぬ。」
「何が?」
「第一、テレビノロケとは何じゃ?おお、それがここの在の名なのか。随分と妙な名前だのぅ。」
ツッコむトコ、そこかよ!俺は何かイヤな予感がした。
「テレビはテレビ、ロケはロケじゃん。おっさん、ぶっ倒れた時に、どっか打ってない?」
「どこも打ってはおらんわ!しかしその方、先程来から拙者のことをおっさん呼ばわりしておるが、それは失礼なのではないか?拙者よりは年若いようだが、拙者、頑是ない子供でもないその方の様な年齢の者にそういう呼ばれ方をするのは心外じゃぞ。」
で、恐る恐る俺がそう聞くと、そいつは案の定予想通りの…いや予想以上かも知んない…のリアクションで答えた。やっぱこいつどっか打ってんじゃん!侍にマジなりきりしてる。ただ、そう言われてみると、意外に若い気もするし、おっさんはちと言い過ぎたかもしんない。
「でもよ、名前知んないんだから、他にしゃーねーじゃん。」
「おお、自己紹介がまだであったな。拙者の姓は本山、名は一之助。諏臣の国、外部忠隆様が家臣でござる。」
俺が名前を聞くと、妙に自慢げに男‐本山一之助は答えた。諏臣の国なんて知らねぇし、それにしてもまどろっこしい言い方しやがるよなぁ。
「よーするに、本山一之助さんってことね。」
「そうじゃ。だが、拙者が名乗ったのだ、その方も名乗るのが礼儀であろう。」
俺が一之助の名前を確認すると、一之助は頷くと憮然としてそう返した。
「俺?俺の名前は高橋圭治。でも、どうでもいいけどその時代がかったしゃべり方何とかならねぇの。しゃべりにくいったら…」
「変なのは高橋殿の方ではないか。何やら怪しいことばかり聞く。」
俺の言葉に、一之助は一点の曇りもない目でそう言い切った。でも、怪しいのはお前!断じて俺じゃねぇ!!俺は自分ちの2階の自分の部屋で宿題してただけだよ。
だ、誰かぁ…た、助けてくれ!!
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