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秀一郎さんのお家-chiffon side 3

秀一郎さんのお家


1年半後、私は無事大学に入学できた。

無事大学生になってからも、秀一郎さんとは時々会っていた。ただ、喫茶店なんかで近況を話すだけなんだけどね。友達の桜木清華なんかは、
「それ、絶対ミクすけに気があるって。でなきゃ、カテキョの期間が終わった後に会おうなんて言わないよ。」
って言ってくれたけど、それっぽい話は全くないから、ホントのとこはどうなんだろうと思ってた。

-9月-
「ウチに、来てくれないかな。」
ある日、何気ない調子で、秀一郎さんにそう言われた。
「へっ?」
「彼女として、両親に紹介したいと思ってるんだけど…ダメ?」
か、彼女?!
「あ、いえ…あの…」
私は突然の事にどぎまぎして、上手く返事できなかった。
「もしかして、迷惑なのかな…」
すると、秀一郎さんは悲しそうな顔になってそう言った。
「いいえ!あの…急だったから…ええ、嬉しいです。」
「良かった!断られるかと思ったよ。」
私が慌てて迷惑じゃないと首を振りながら言うと、秀一郎さんはホッとした表情になり、そう言うと、どこまでもさわやかな笑顔を私に向けた。
「これから卒論に本格的に取り組みたいから、あんまり今までのようには会えないから、それまでに形にしたいんだ。」
えっ?形にしたいって…それって何??
「じゃぁ、日曜日に。ここで待ってるよ。」
秀一郎さんは、そう言って話題を変えた。

そして、日曜日の朝、待ち合わせの喫茶店から、秀一郎さんのお家に向かった。
その時、私はちょっと前から気になっていたことを聞いてみた。
「秀一郎さんって、就職の話しないですよね。大学院に行くんですか?」
「えっ?大学院?違うよ、父が手薬煉引いて待ってるのに、就職するよ。家業を継ぐつもりだから。子供の頃からそのつもりだったから、まさかそんな質問されるとも思ってなかった。そうだよね、普通は就職活動ってするもんだよね。」
私がそう言うと、秀一郎さんは本当にバツが悪そうにそう返した。それがどういう事なのか、私にはまだ解っていなかった。そうなのか、家業を継ぐのかぐらいにしか思っていなかった。私がその時想像していたのは、小さな町工場で父子で頑張る秀一郎さんの姿だった。

やがて、秀一郎さんの自宅に到着した。私の想像に反してそこは、新宿の一等地にある高級マンション-いわゆる億ションという奴だった。概観もオシャレ。彼は徐にエントランスで8階の自分ち(マンションでそういう言い方は適切なのかどうかは分んないだけどね)インターフォンを押してこう言った。
「母様、秀一郎です。ただいま戻りました。」
と…
か、母様ぁ?!ママ相手にただいま戻りましたぁ??!
秀一郎さんって、実は何者…?
どこか異世界に紛れ込んだ気になった私は、緊張をピークにさせて、秀一郎さんとエレベーターで8階のぼった。



*業務連絡

サイドがころころ移動して混乱されるかと思いますが…これからもこんな調子で移動すると思います。とにかくついてきてください。
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