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終章-いざ生きめやも-満月(フルムーン)に焦がれて34

終章-いざ生きめやも-


それから5年後のある日のこと…

「だから弘毅、それはやっぱおかしいって!」
「いや、俺はこれだけは絶対に譲れねぇ!」
桜木家のリビングで、弘毅と圭子がいつものように夫婦喧嘩をしている。中々折れない今日の弘毅に、圭子は思わずソファーに座っていた小百合に助けを求めた。
「新郎の父親が新婦の介添えでバージンロード歩くなんてあり得ないよね、サユ。」
弘毅は周人と乃笑留の結婚式で、乃笑留の介添えをやるといって聞かなかった。
「そうだ、充君に新郎の父親席に座ってもらって…」
弘毅は手をポンと叩いてそう言った。
「新婦の叔父さんが何で新郎側に座らなきゃならないの!それならまだ空席の方がマシ!」
「じゃぁ、空席でいいじゃん。」
空席で良いといった圭子に、弘毅はにやりと笑ってそう答えた。圭子はしまった!という顔をした。どうやらこれは圭子の負けのようだ。
「もう…なんとかならない?」
呆れ顔で圭子は小百合になお助けを求めたが、小百合はただ笑って聞いているだけだった。

まったく…強引なんだから…圭子はこれまでのことに思いを馳せていた。
洋介さんとサユを運命付けたあのとき飲み会、あの時あいつに、
『俺の方は5人揃えたからな、絶対そっちも5人揃えろよ。』と言われなければ、残る一人に飲めない小百合を誘うことはなかったに違いない。そして彼らは出会い結婚した。

私たちが初めて結ばれたときもあいつは強引だった。本当に大好きだったから、適当に遊ばれてしまうのが怖くて友達のスタンスを崩せなかった私には、それくらいでなきゃダメだったんだと今は思うけど…
そして周人を身ごもって…それがサユにどうしても子供を産みたいという気持ちを起こさせて乃笑留ちゃんが生まれた。

洋介さんがあんなに突然亡くなっても、乃笑留ちゃんがいるからサユは耐えられた。

友達同士というよりも家族のように生きてきた私たちの関係。これから、私たちは周人と乃笑留ちゃんを中心に本当の家族になるのね。

何か不思議。1つ1つのことが結局は全部つながっている。そんな気がする。新しく起こる様々な事柄も、時が経てばそれもつながっていくんだと、そう思える。

-ちはやぶる神の御前に立てるかな 愛しき人といざ生きめやも-
どんなことがあっても…みんなで一緒に乗り越えられたらそれで良い。

                                      -Fine


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theme : 自作連載小説
genre : 小説・文学

comment

読みました~

こちらも読了しました~!

最初からショッキング展開で、泥沼の話になるのではと思ったのですが、穏やかなラストでほっとしました。
一番頑張ったのは小百合でしょうけど、一番気の毒だったのは洋介ですかねー。
奥さんに「離婚か子供か」と迫られたら…ショックで寝込みそうです(笑)
で、娘がまだ幼いなか、事故死してしまって…。

「好きな女が自分の子供を産んで、嬉しくないはずがない」というようなことを弘毅が言ってましたが、世の中の男の人が皆こんな考えだったらいいのになーと思ってしまいました。

終盤で小百合が娘たちに向かって「体の関係はあるの?」と聞いた時は、まさかどんでん返しがあって、二人は実は兄妹では…?などと考えてしまったんですが…。
取り越し苦労でよかったです。
できれば小百合には、新しい幸せを見つけて欲しかった気もしますが、その分、友達夫婦が支えてくれていたんでしょうね~。

死して尚、ラブラブバカップル

ありがとうございます!穏やかですか。まぁ、ご都合ですけど…

そうなんです、洋介ちゃんかわいそう…と思いつつメインの死にキャラの割にはたすくは引きずられもしなかったし、つくづくお人よしなキャラではありました。たぶん、彼には死んだって実感もないから、憑依してこないんだろうと推測はしてるんですけどね…私、メイン死にキャラには毎度憑かれてますから。リア友に、
「お前、なら死にキャラ書くなよ!」
と言われたばかりです。

弘毅って、遊んでいた分、これは!って決めちゃうと一筋みたいな…「時の足音」でも言ってますけど、彼「狙って」ましたから(笑)周りのみんなが全部気付くくらい、弘毅は圭子LOVEだったのに、当の圭子ちゃんだけが気付かない。じれったいカップルでした。

「身体の関係…」は小百合のクソ真面目でネガティブな性格を反映した台詞だったんですが…彼女の妊娠と出産には病気がついて回りましたので。娘も同じ道を辿るのではないか…それが彼女が一番危惧していたことなんです。

後悔なんて微塵もしてないんですよ。だけど、もしかして自分がムリに乃笑留を欲しなかったら、都会のど真ん中に引越しを考えずに生きてくれてたかもってふっと思っちゃうんですよ、彼女は。死んで尚、ラブラブバカップルなんです、この夫婦は。
だから、洋介を一生思って洋介の分まで父となり母となることが小百合の幸せの形なんだと私は思っています。

たった3週間が永遠になるってメルヘンですけど。




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