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埋火1

※この作品は、拙作「切り取られた青空」と「Future」二つの作品の後日談になります。その人間関係などは割愛しますので、よろしければ先にそちらをお読みいただければ幸いです。


-秋-
双子を産んだ私のもとに、修司さんから電話があった。修司さんというのは、私が名古屋の方に家出をしたときにお世話になったお好み焼き屋さんのご主人。
「未来ちゃん、ちょっとは子育てに慣れた?」
「ありがとうございます。相変わらずバタバタですよ。泣くときは一緒だし、お風呂も父に入れてもらって、母と私で服を着せて…家族みんな巻き込んじゃってます。」
性別の違う双子だから、一卵性双生児では絶対にないはずだけど、それだからこそ余計競い合うのかもしれない。一人が泣きだすと必ずもう一人も泣きだす。
「そうか、大変だね。」
「ええ、ホントに。だから加奈子さんには本当に感謝してます。あの時、加奈子さんが連絡してくれなかったら…私ひとりではどんなに頑張っても二人は育てられなかったと思います。父も母もすごくかわいがってくれますし。」
この子たちの父親は私の妹の彼。その名は口が裂けても言えない名だった。だから、それを知られることを怖れて妊娠が分っても帰らないと言いきった私に、修司さんの奥さん、加奈子さんは私の両親に連絡し、父親の事を一切聞かないでやってほしいと、懸命に取りなしてくれたのだ。
「そりゃ、父親にとって、娘の子どもは無条件にかわいいもんさ。案外さ、どこの馬の骨とも解かんない男に娘掻っ攫われるより、お父さんにはよかったりしてな。」
「そうみたいですね。父を見てると本当にそう思います。」
パパ、ホントに孫の育児休暇を申請しかねない勢いだもの。私はクスッと笑って修司さんにそう返した。

「ところでさ、加奈子が双子ちゃんを見たがってるんだ。行かせても良いかな。」
「もちろんです!遠いですけど、是非来てください。」
私も加奈子さんには子どもたちを見せたいと思っていたけど、お店があるので来てくださいとは言えなかったのだ。
「あいつの実家は横浜市内だからね。実家に帰ることを思えばそんなに遠い距離だとは思わないよ。ただね…」
「ただ…何ですか?」
「最近、あいつ変なんだよ。急に訳もなくどなり散らしてみたり、放っとくとずーっとぼーっとしてたり。ま、陸の受験があるから、ぴりぴりしてるのもあるとは思うんだけどさ、そろそろ更年期とかもあるしな。で、ちょっと息抜いてやれれば良いかなって思ってさ。」
「こちらは大歓迎です。お待ちしてます。でも、更年期だなんてまだ加奈子さん若いのに、修司さんひどいですよ。」
「あいつももう47だぜ。きたっておかしかないよ。じゃぁ、段取り付けてまた連絡させてもらうわ。」
修司さんはそう言って電話を切った。私は電話を切った後も、あのパワフルで明るい加奈子さんと“更年期”というワードはしっくりこないなと思っていた。
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埋火2

直前、その日は実家に泊まらず幕張あたりでホテルを探すというのを聞いた私は、
「是非、ウチに泊まってください。その日は帰しませんからね。」
と言って笑った。私が家出したあの時、もし加奈子さんが見ず知らずの私を家に入れてくれなかったら、私もこの子たちもこんな風にいなかったと思うから。それに、修司さんが言うことが本当なのなら、なにか悩みごとがあるに違いない。半分程の年齢の私に聞かせられるようなもんでもないかもしれないが、少しでも力になれるのなら…そう思ったから。
「じゃぁ、お言葉に甘えちゃおうかしら。」
そう言って加奈子さんは相変わらず明るい笑顔を携えてやってきた。

変だと言われて心配していたけど、訪ねてきた加奈子さんはいたって普通だった。今や大きくなったと言っても、彼女自身陸君と瞳ちゃんを育てているのだもの、初心者マークバリバリのママの私なんかに比べれば数段何にしても手際が良くて、お客様のはずの彼女におしゃべりしながらずいぶん手伝ってもらってしまった。

だけど、夜になって…子どもたちをお風呂に入れて一段落すると、加奈子さんが老眼鏡をかけながら食い入るように携帯でネットを開いて見ているのを目撃してしまった。
「携帯だと見難くないですか。ノーパソ出しましょうか。」
「ごめんなさい、気遣わなくていいわよ。ちょっと思いだしたことがあって見ていただけだから…」
そう言う割には、画面を見る横顔は、何だか思いつめているようにも見えた。私は黙って明日香の部屋(それまでは私の部屋でもあったんだけど、今、私たち母子はリビングを占領する形になっている。)からノーパソを持ってきて配線した。

「ありがとう。」
とお礼を言って加奈子さんが開いたページはブログで、トップにはウチの子たちとさして変わらない赤ちゃんの画像が張り付けてあり、
-おかげさまで、第三子【カンナ】が無事生まれました-
と大きな文字で書かれてあった。
「かわいい、お友達のお子さんなんですか。」
と尋ねる私に、加奈子さんは首を振った。よく見るとうっすら涙ぐんでいる。そして、彼女の口から出た言葉に私は返す言葉を失った。
「お友達じゃないわ。私が世界で一番好きな人の子どもなの。」
加奈子さんはそう言ったのだ。

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埋火3

「ふふふ、びっくりした?」
「何だ冗談なんですか。」
ぎょっとしてしまった私の顔を見て茶目っ気っぽく笑った加奈子さんに、私はホッとしてそう言った。
「いいえ、本気。彼ら夫婦は私のダイエットの時の同志なの。ブログを通じて岐阜と茨城の距離を乗り越えて結ばれたのよ。」
きっとそういう結びつきにご夫婦対で憧れてるのかな。私は勝手にそう取って、
「そう言うのって素敵ですね。」
と言った。でも加奈子さんはそれに対して不敵な笑みを浮かべると、
「彼ね、彼女と結婚する前は私と付き合っていたのよ。」
と言った。
「は?昔からこの…エイプリルさんですか?とお知り合いだったんですか。」
だから、私がそう尋ねると彼女は頭を振って、
「いいえ、私はその頃横浜だったし、私も彼とはダイエットブログで知り合ったの。」
と言った。確か、加奈子さんって陸君と瞳ちゃんの産後太りがダイエットのきっかけだったわよね。じゃぁ、それって…
「ええ、その時には陸も瞳もいたわ。私、寂しかったの。」
彼女はそう言って、ひと夏の恋の話を私に始めた。

「私ね、前に話したことあったかしら、MAX103kgあったのよ。」
はじめて会った日、修司さんは加奈子さんのことを『とんでもないデブだったんだぜ。』と言ったが、三桁を超える数字で聞くとその凄まじさが余計伝わってくる。逆に、現に太っている人たちは何kgなのかを知らないから、加奈子さんがその時どんな感じなのかわからなくて、いきなりお相撲さんを想像して私は首を振った。そりゃ、いくらなんでも行き過ぎだ。
「修司は仕事人間だったし、丁度仲の良い女友達たちも同じように、結婚・出産ラッシュでね…今から考えると、私はたぶん食べることにしか楽しみを見出せなかったんだと思うの。でも、そのわずかな楽しみが、私の中の感覚を狂わせていったの。1回だけ見ると少しだけのオーバーなんだけど、まさに『塵も積もれば山』なんだと思う。だから、簡単には痩せる方法が見出せなかった。」
そう、人間は誰だって自分を基準にしてしかモノを見ることができない。世の多くの女性たちが『普通に食べているだけなのに…』と嘆きながらダイエットをと呟くのは、そうしたところなのだろう。普通が普通ではないのだと気づければ、多くの人が痩せられるのかもしれない。
「だけどね、私はたまたま料理のレシピを見るのに入り込んだブログでそれに気付かせてもらえたのよ。人ってね、なんと1日190kCalオーバーし続けるだけで、年に10kgも太れるのよ。190kCalって言えば、今川焼が一つ食べられるかどうかってとこなのよ。たったそれだけ。」
今川焼一個増やすだけで年間10kg増か…『その一口がデブの素』とはよく言ったものだわ。
「で、ダイエットブログを始めて知り合ったのがその…エイプリルさん、綿貫亮平という男なの。」
加奈子さんの口からいきなり出てきた相手の本名に、私はごくりと唾を飲み込んだ。

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埋火4

「彼優しくてね、私の小さな変化にもいちいち反応してくれるの。だから、休みの日にまで仕事だって言って出て行く修司と気持ちが逆転してしまうのも早かった。私は痩せたい以上に前を走っていく彼と一緒に歩いていく感覚が楽しくてダイエットに励んだわ。私たちは競うように痩せて、一足先に彼がゴールを迎えた。」
今や、加奈子さんと二人寄り添って商売している修司さんが仕事に没頭して家庭を蔑ろにしていたなんて、私にはにわかには信じられなかったけど、ことお好み焼きに関する真剣さは知ってるから、前の職場でも一生懸命だったのは解かる気がする。
「ゴールを記念して、彼がオフ会を企画したの。多分、彼も怖かったんだと思う。ネットなんて落ちてしまえばそれまでだから。そこでリアルとして出会った私たちは、深い関係になった。彼、子どもたちを連れて岐阜に来いとまで言ってくれたのよ。でも、行けなかったの。」
「どうして…」
「私が修司と別れることはできても、子どもたちからパパを取り上げることができなかったの。特に瞳は…あの子、子どもの頃手を振るだけで泣きだすくらい、家族と離れることを怖がる子だったの。別のパパができたから良いじゃない、そんなことは言えないでしょ。
ちょうどその時だったの、修司が今のお店を始めようと言いだしたの。全然私のことなんか見てなかったと思った修司が、ちゃんと私のことを見ていてくれていた事も嬉しかったし、もう何もかも全部忘れて新しい土地で、新しい気持ちで始めようと思った。」
そこまで語り終えた加奈子さんはそこで小さくため息をついた。
「でもね、そう考えたのは私だけじゃなかったの。修司が脱サラを決めた理由…長年務めた会社の業績が以前ほど上がらなくなったのももちろんだけど、彼にもリセットしなきゃならない女がいたのよ。」

ええーつ!…ってことは、修司さんも不倫してたってこと?!私は危うく大きな声を出して、子どもたちを起こしてしまいそうになるのをやっとのことで抑えた。

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埋火5

「相手は戸森千夏って言ってね、私が結婚で辞めた後入ってきた娘なの。
その娘は私たちの結婚を後押ししてくれた小久保さんっていう人と付き合っていたんだけど、小久保さんには離婚歴があって…結局別れた奥さんの所へ舞い戻ったの。上司だった修司は落ち込む彼女の相談に乗ってる間に、深間にはまった。当時の私は陸と瞳の子育てが最優先で、その上どんどんと太っていって…お世辞にも修司に『きれい』なんて言ってもらえるような女じゃなかった。」
「だからって、それが不倫して良いって事じゃないでしょ?」
「それはそうだけどね。一時は本当に彼女を選ぼうかとも思ったらしいわ。だけど、結局仕事を辞めてまで修司は私を選んだ。何故だと思う?」
いきなりそういう風にふられて、私は口を結んで頭を振った。
「私がダイエットしたから。彼、私がそのことに気づいて痩せるほど悩んでると思ってたみたい。私がダイエットを始めた頃、修司ってものすごく無関心だった。服のサイズが変わろうが、お腹が凹もうが何も言ってはくれなかった。でも、ホントは無関心じゃなかったの。痩せた原因を私の口から聞くのが怖かっただけ。私も、ちらっと浮気してるんじゃないかとは勘ぐっていたこともあったけど、でも私は気付いてなかった。その内、私は亮平との恋に堕ちて、私の方が修司のことを見なくなった。彼、そんな私のところに戻ってきたのよ。どうしてあの時、正直に彼女のことを言ってくれなかったんだろう。そしたら私…亮平のところに行けたのに…皮肉でしょ?」
それは皮肉というのだろうか…私には持つべき答えがなかった。

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埋火6

「でも、亮平のところには行きたくたって行けなくなってた。私が修司のことを知ったのは、つい最近のことだし、そうでなくても、亮平は私と別れたすぐ後エルちゃん…奥さんのハンドルネームなんだけどね…本名の香織さんって呼ぶよりやっぱりそっちの方がしっくりくるわ…と結婚して、程なく息子さんが生まれた。普通、ネット落ちしてたらそんなこと知らなくていいはずなのにね…」
加奈子さんは画面の【カンナ】ちゃんを優しくあやす様に見ながら話を続けた。
「修司の友達が岐阜にいてね、なんとその息子さん同士が友達になっちゃったらしくて…偶然修司が電話したとこにエルちゃんが居合わせたらしいの。偶然を装って3年後エルちゃんが亮平を連れてお店に来た時には、思わずフリーズしちゃったわよ。」
「うわっ、きつっ。」
何なの?3年も経ってるのに、かつての彼女のとこに乗り込んできたわけ?!
「でも、なんとなくエルちゃんの気持ちは解かったのよ。私たちが付き合っていた時から、エルちゃんは亮平のことを好きだって気付いていたから…修司の友達なら、きっと私たちがずっと仲良く過ごしているように言うだろうしね。ホンの遊びのつもりだったんだろうと、怒ってたんだと思う。遊びじゃなかったけど、選べないなら『結局同じことだ』とあの時亮平にも言われたし。」
そうだ、どうせ選べないのならひと時の気の迷いだと思った方が良い。そう思って、私も秀一郎を突き放した。あれから、急速に明日香に歩み寄っていった彼に、私は寂しさも感じているけど後悔はない。何より私にはこの子たちが残った。
「ちょっとホッとしました。修司さんが、『加奈子が荒れてる』って言ってたから、内心心配してたんです。」
「修司、そんなこと未来ちゃんに言ったの?ま、でも荒れてたのはホントだからしょうがないかな。」
「ホント…なんですか?!」
「ええ、女の瀬戸際だからね、私。」
加奈子さんはそう言って笑った。

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埋火7

「あんなものない方がせいせいするはずなのにね…いざ遅れたりとんだりしたら何かさみしいのよ。それに、大幅なダイエットをすると更年期も早く来るらしいのよね。ま、あのままデブでいたりなんかしたら、死ねばまだいいけど、動けなくなって修司に面倒かけるのも嫌なんだけどね。なんかさぁ…いつまでも、女でいたいじゃない?」
そう言って笑った加奈子さんの目尻に、私は深い皺を見つけてドキッとした。

「亮平とのことは私自身もこれで良かったんだって思ってるのよ。もし修司が千夏さんを選んで私が岐阜に走っていたとしても、私じゃぁ、あの後亮平の子供なんて産んで上げられなかっただろうし、縦しんばどっちかでも連れて行くようなことになったら、彼、私の子供に気を遣って自分の子は持たないと言いかねない。若い…あ、エルちゃんって亮平より一回り下なのよ。若い、独身だったエルちゃんだからこそ亮平は自分の血を分けた子どもを持てたんだもの。
でもね…それでも寂しいの…本当だったら、そこは私の居場所なんだぞって、言いたくなる自分がいる…」
そして、加奈子さんは立ち上がると、
「若い未来ちゃんに聞かせる話じゃなかったわね。でも私、だから未来ちゃんに後悔してもらいたくなかったの。女にとって自分の子供は特別だから…苦労はすると思うけど、双子ちゃん手離しちゃだめよ。じゃぁ、お休み…」
と言って、軽く手を振ると、明日香の部屋へと入って行った。加奈子さんが来ると言うので、明日香は友達の家(実は秀一郎のマンション)に泊まりに行っていた。

私はしばらく開かれたままの【カンナ】ちゃんの顔を見ながら、加奈子さんはその顔に亮平さんとエルさんの笑顔を透かして見ていたのだなと思った。
ありがとう…加奈子さん、あなたが守ってくれたこの命手離したりしません。

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埋火8

しかし、どんなことがあっても自分で守り抜くとあの時思った子どもたちを、私は4年後の今手離そうとしていた。それどころか、私は日本すらも離れようとしている。
ただ…これこそがこの子たちを一番幸せにできることなのだ。そう思っていた。

もう日本に戻ってくることはないだろう。そう思った時、私は最後に加奈子さんの声が無性に聞きたくなった。お店の片づけが終わったであろう頃を見計らって電話を入れる。数回のコールの後、陸君が出た。
「加奈子さんいる?」
「ああ、未来さん?いるよ。ちょっと待ってね。お袋、電話!未来さんから…何?ちょっと待ってて?早くしなよ…相手千葉だぜ。」
私は陸君のなんてことはない「お袋」発言にぴくんと肩を震わせた。
陸君ももう23歳、この春からは名古屋市内の会社に勤める社会人だ。私と出会った頃の、あの中学生と見紛うくらいにかわいい陸君じゃもうないのだ。頭ではそう解かってはいるのだが、何だか心はついていかなかった。私は彼らに初めて会った日、加奈子さんが陸君の「俺」呼ばわりを嫌がっていた気持ちが少し解かった気がした。
私も、初めて達也に「お袋」と呼ばれる時には、やっぱりそんな複雑な思いになるのだろうか。
…でも、私にはそんな日さえもう来ないのだ。そんなことを思っていると、加奈子さんが電話口に出てきた。
「未来ちゃん、何か用?」
「陸君、お袋なんて言い方するんですね。」
「そうよ、その内あれよあれよと言う間にお祖母ちゃんって呼ばれるのよ、きっと…この間ね、陸、彼女ウチにつれてきたのよ。良い娘なんだけどね、やっぱ複雑。未来ちゃんも覚悟しなさいよ、まだまだだと思ってるでしょ達也君だってすぐなんだから。」
複雑だと言いながら何だか楽しそうな加奈子さんの口ぶりに、私は一瞬自分の決めた計画を止めようかと思った。手離したら最後、絶対に何度も後悔するだろうなと。
だけど、今ここで思い留まったら…私は何故進まなかったのだろうとやはり後悔するだろう。

どっちにせよ、失ったものの方は一生、私の中で埋火のようにくすぶり続けるのだ。加奈子さんが選べなかった亮平さんとの未来や、ママの龍太郎さんとのことのように…

                           -Fin-

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禍福は糾える縄のごとし

埋火…終了いたしました。小ネタと言いつつ、結構書いてしまいました。

今回は「老い」がテーマ。老いというものを初めて肌で感じた時の寂しさを書いてみたかったんです。

それと、修司の爆弾エピソード…私、「青空」で、修司は浮気してないって言ってましたよね。あれ、あの時点ではってことなんですよ。清算したものの、一緒の職場に居るとまた気持ちが戻ることもある?とにかく修司はリセットするために転職をはかります。で、行きついた先が自営だったって訳。
この二人、ホント似た者同士です。

とは言え、私も見えてきたのは「ハムケ」を書いている時。あのハートフルな展開の中で、実はこんなドロドロのエピソードを考えていたんです。S女と呼んでやってください。

というわけで、当然、「ハムケ」ともコラボしてたのですが、それを言っちゃうとネタばれしそうだなと思ったので、「青空×Futureコラボ」としか書きませんでした。
あの、小久保のことですから、真奈美以外に付き合ってない訳ないじゃないですか!ジュリヤマに杏樹が生まれなかったら、小久保はチナと結婚していたはずで、放りっぱにされなかった加奈子はダイエットをしてなかったかも…

いろんな人の人生が絡み合ってその人の人生もある。キャラまたしかりってとこでしょうか。

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心残り?

今回の作品で書ききれなかったどうでもいいような重箱の隅…

それは、綿貫家の子どもたちの名前。長男晃平だけは「青空」シリーズに出てきましたけど、長女の妊娠のとこで物語終わっちゃったので、名前出てきませんでした。でも、「青空」の時点で長女の名前私、決めてたんですねぇ…ホントこういうどうでもいいことにこだわる奴です。

長女の名前はあかり。で、今回出てきた次女カンナはもちろんハンドルネームで、10月生まれだからってことだけ。本名はかなえ。本当はあかりも灯、かなえも鼎という漢字でネーミングされてるんですけど、常用漢字ではないため平仮名です。

ちなみにあかりは家族はもとより、彼女に関わる人みんなに明るさや幸せを届けられる人になるように。かなえは三番目ということもあって三鼎と言う言葉もあるように、兄弟が仲良くしてくれるようにという意味をこめてあります。

かなえは亮平50歳の子どもですから、成人するのは見届けられても、結婚・出産となるとどうかなぁ…って不安。そのためにも兄弟が仲良くしていてほしい、亮平にはそんな気持ちがあったりするのです。

ついでに板倉家のネーミングの裏話をすると、瞳の方が先に決まったんです。かなこの娘だからまなこ…瞳という一字の字を充てたので、必然的にお兄ちゃんも一字にしようということになり、陸(雨上がりの宮迫さんの息子さんがたぶんそうだったと思う。)と命名しました。

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